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うろぱす副船長のYAHOO映画レビューの加筆・修正

右寄り保守系軍事オタクの映画評。感想は辛口ですが映画への愛情の裏返しです

映画「乱」の感想

kurosawa ran


1985年公開
監督:黒澤明 出演:仲代達矢 ピーター 寺尾聡 根津甚八 隆大介 植木等 井川比佐志 原田美枝子 
宮崎美子 油井昌由樹 加藤武 伊藤敏八
重くメリハリなく上映時間がただただ長い
皮肉の大作


うろぱす副船長評価 40点

2013年9月現在YAHOO映画レビュー得点 4.03点(投稿者数58名) ファン数80名
昭和60年(1985年)に公開された黒澤明監督の歴史大作「乱」
日本映画としては破格の製作費26億円を投じコッポラやルーカスといったハリウッドの有名監督も製作協力するなどかなりの話題作であった。私は当時、学生で映画好きの学友達と銀座の映画館に観に行ったのを記憶している。

私も当時からかなりの映画通であり特に黒澤明を神様のように尊敬していた一人であった。
80年代は日本でもハリウッド映画全盛の頃で日本映画を映画館で観る機会は本当に少なかった。それでも黒澤のネームバリューは流石であり「乱」も多くの観客を動員した。

多くの映画ファンは往年の傑作「七人の侍」や「隠し砦の三悪人」に匹敵する傑作を期待していたに違いない。もちろん私もそうであった。「乱」の上映がはじまる直前、”これから人生が変るような凄い映画に出会えるだろう・・”と興奮していたのだ。

しかし、期待は失望となり虚しさのみが残った
乱には、スカッ!とした面白さがない

私の結論から言えば「乱」は期待ハズレで感動も興奮もなかった。
そもそも監督が何を観客に伝えたかったのか理解出来なかった。家族を殺された女の復讐、それとも老人問題・・・

分からなかったですね。映画評論家のおすぎが本作を批判していた。私はおすぎとは映画の感想がかなり異なるのだが「乱」に関しては珍しく考え方が一致した。「乱」の5年前に公開された「影武者」のほうは個人的には面白かった。

「乱」は重く話にもメリハリがなく上映時間が長すぎる。
映画のタイプとしては「蜘蛛巣城」によく似ている。細かい点を観察するを何となく「乱」は「蜘蛛巣城」の事実上のリメイク作に思えてくるのだが(実は私は「蜘蛛巣城」もあまり好きな映画ではなかった)。

登場するのは侍ばかりで町人や百姓は唯の一人も登場しないのも本作の特徴。黒澤時代劇は戦国時代の身分差別を描くのが大きな特徴なのだが。このあたりも「乱」が面白くない要因の一つであろう。

とにかく映画を観終わっても溜息しか出てこない。

黒澤老いたり 「乱」は皮肉の大作

学生時代、「乱」を映画館で観終わった後、一緒に鑑賞した学友達と喫茶店で感想を述べ合ったが皆、”期待ハズレ”、”イマイチ”、”黒澤老いたり”という厳しいものばかりであった。配役陣も平凡で感情移入出来るような魅力を感じられない。「乱」には菊千代のような豪傑も雪姫のような可憐なヒロインも登場しない。

黒澤時代劇の醍醐味はハリウッド映画にも勝る派手なアクションと魅力的な配役陣、スクリーンを彩る壮絶な歴史絵巻にある。「七人の侍」や「隠し砦の三悪人」は製作から何十年経ってもその感動が色褪せることはない。

しかし、「乱」にその感動はなかった。

補足
1) 戦国時代の城には天守閣や城壁はなく地形を利用した応急的陣地のようなものだったらしい。
たしかに戦争ばかりしていては巨大な天守閣なんて建造する時間も予算もなかったでしょう。しかし、日本の戦国時代をテーマにした時代劇には必ずといっていいほど時代考証的に無理のある立派な天守閣や城壁のある城が登場するが黒澤映画も例外ではない。

2) 「乱」は映像的には外国映画にもかなり影響を与えている。スピルバーグの「プライベート・ライアン」やイースドウッドの「父親たちの星条旗」にも「乱」の影響が色濃く感じられた。









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  1. 2013/09/29(日) 19:06:14|
  2. 映画
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映画「ナイトミュージアム2」の感想


ナイトミュージアム2

2009年8月日本公開 監督:ショーン・レヴィ
主演:ベン・スティラー ロビン・ウィリアムズ エイミー・アダムス
真夜中の博物館ってたしかに気になる
子供向け映画ながら大人が観ても楽しめる 3作目も公開が決定した


うろぱす副船長評価 65点

2013年9月現在YAHOO映画得点 3.6点(投稿者数399名) ファン数 139名
ベン・スティラー主演の「ナイトミュージアム」は欧米でも日本で興行成績はかなり良かったらしい。
既に第3作目の製作がスタートしており来年には公開されるようだ。第1作は明らかに子供をターゲットにした構成だったが続編である「ナイトミュージアム2」は内容が高尚になり大人が観ても楽しめる作品となった。子供しか観なかったらそんなに高成績にはならなかったと思うので大人世代が劇場に足を運んだのが本シリーズが成功した要因だろう。

真夜中、誰もいない博物館を独り占めしたい、という願望を映像化してくれた
歴史上の有名人に会えたり恐竜やレトロ飛行機が動き出したら面白いじゃないか


私も第1作は何とか及第点、という評価だったのだが第2作はスケールが大きくなり自分が好きなアメリカ史に名を残す有名人も登場するなど相応に楽しめた。しかも撮影は本物のスミソニアン博物館で行われている。このあたりはハリウッド映画ならではで日本映画ではとても出来ない芸当だ(日本だったら東京国立博物館や東京国立近代美術館で娯楽映画を撮影するようなもの)。

ハリウッド映画の力量云々以前に日米の文化の違い、と言うべきか。
アメリカでは警察が協力して道路を閉鎖し映画の撮影が行われるなんて日常茶飯事だが日本では原則として公共の場所での映画撮影は認められていない。少なくとも映画撮影の環境は日本はよくないのだ。予算や技術の他にも日本はハリウッド映画に太刀打ち出来ない原因を自ら作り出してしまっている。スミソニアンで撮影出来るだけでもハリウッド映画は非常に恵まれている。

「ナイトミュージアム2」ではセオドア・ルーズベルト大統領をはじめリンカーン、ナポレオン、イワン雷帝、カスター将軍、アル・カポネなど歴史上の有名人が多数登場するがエイミー・アダムスが演じた女性パイロット、アメリア・イアハートは素晴らしい魅力で観客を魅了する。彼女の明るく颯爽とした姿は時代を超越したアメリカの理想的女性像なのだろう。だが、歴史の結果を知っている後世の観客にとっては少し複雑な気持ちにもなる。アメリア・イアハートは太平洋戦争がはじまる直前に太平洋上で消息を絶つ。

他にも第二次大戦中に活躍したアフリカ系の米軍パイロットが登場するなどアメリカ現代史に重点を置いた演出でアメリアやルーズベルトなど国民的英雄を前面に出して描く事でアメリカの栄光を讃える保守的なストーリーが垣間見える。「ナイトミュージアム2」はアメリカの子供達にアメリカの素晴らしさを教える道徳教科書の様な映画、と評したら考えすぎだろうか・・・・

いずれにせよ「ナイトミュージアム」は娯楽映画としては合格水準の作品であり第3作目にも注目したい。




テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2013/09/04(水) 19:20:25|
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うろぱす副船長

Author:うろぱす副船長
うろぱす副船長と申します。
以前からYAHOO映画レビューを書かせて頂いておりますがYAHOO映画では過去記事の訂正や加筆・修正が出来ないのでこちらであらたに書き直したいと思っています。

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